車を廃車するのに目安はありますか?
車はどれくらいの走行距離になったら廃車にすべきなのでしょうか?
車も工業製品である以上、走行距離が伸びれば伸びるほど寿命に近づいていきます。
また、そこまで走っていなくても年式によっては寿命が来てしまいます。
今回は、走行距離と年式から廃車の目安を知る方法と、車の寿命を伸ばすコツについて解説します。
走行距離を廃車の目安にする
一般的に、車は走行距離が10万キロを超えると寿命だといわれています。
そう言われているのは実は、メーカーの保証期間に秘密があります。
現在、日本の自動車メーカーは、車の部品に関する保証を新車登録から走行距離最長10万キロまでと定めているからなんですね。
最長と表現されているのは保証される部品の重要度により、保証期間が異なるためです。
例えばトヨタでは、部品の重要度によって保証内容が変わります。新車登録されてから6万キロまでの保証を「一般保証」、10万キロまでの保証を「特別保証」としています。
一般保証では、電装関係を含めたほとんどの部品を対象とし、特別保証ではエンジンやシートベルト、エアバッグなど乗員の安全を守るために必要となる重要な部品を保証してくれる内容となっています。

年式を廃車の目安にする
車の年式でも、廃車の目安を探ることができます。年式とは、その車が製造された後、初めて登録を受けた年のこと。
つまり、新車の場合は購入した年となり、中古車の場合は以前の車の持ち主が新車として購入した年となります。
前述したメーカーからの保証について、一般保証では新車登録から3年、特別保証では新車登録から5年までの車を対象としています。
しかし、この保証期間についていえば、基本的な耐久年数が向上している現代のモデルにおいては短すぎる内容となっており、この保証期間が過ぎてしまったからといってすぐに廃車にする方はほとんどいないでしょう。
そこで挙げられるのが、メーカーからの部品の供給期間です。
部品は車を修理するためにどうしても必要となるモノであり、修理しながら長く乗ろうとすればするほど必要な部品の数は多くなっていきます。
ですが、メーカーも年式が古い旧型モデルに対して、修理のためだけにパーツを製造し続けるわけには行きません。
そのため、修理用部品の供給はほとんどの場合で15年程度としています。それ以降はパーツが作られないので、パーツ自体の数も減り、価格が徐々に上昇していくことになります。
パーツの在庫がなくなれば、年式の古い車は修理不可能となり廃車にする他なくなってしまうのです。
車にかかる税金を目安にする
年式が古くなった車は、税金がアップすることも忘れてはいけません。これも、車を廃車にする目安とすることができます。
現在、ガソリン車やLPガス車の自動車税は車が新規登録されてから13年、ディーゼル車は新規登録後11年が経過すると自動車税額が引き上げられます。
どれくらい上がるのかというと、各排気量とも一律で約15%アップとなり、ユーザーの大きな負担となっています。
また、自動車税だけではなく自動車重量税についても新規登録されてから13年が経過すると税額が上がり、18年が経つと更に重い税金が課せられることになっています。
例えば1.5トンのエコカーであれば自動車重量税は2年で15,000円ですが、エコカー以外で新規登録から13年以内の車は24,600円、13年経過18年未満の車は34,200円、新規登録されて18年以上経った車は37,800円となります。
車を廃車にせず長く乗り続けるコツ
進歩した技術により、故障しにくくなった現在の車ですが、走行距離や年式を問わず長く乗り続けるにはコツがあります。
それは、基本的なメンテナンスを欠かさないことです。
まずチェックしておきたいのはエンジンオイルです。エンジンオイルは、車にとっての心臓であるエンジンにとっての血液のようなモノ。
この交換を定期的に行うことで、車は劇的に長く乗ることができます。交換の目安は、10,000~20,000キロで一度の交換。オイルの種類にもこだわって化学合成油を100%使用しているオイルがおススメです。
同時にしておきたいのがオイルフィルターの交換。こちらは、エンジンオイルを2回交換するごとに1度の交換を目安としましょう。
車の電装系を司るバッテリーも、定期的な交換を行いましょう。あらゆる部分に電気を使用している現代の車では、バッテリーの劣化を防ぐことはできません。
バッテリーの劣化が進んでしまうと突然エンジンが掛からなくなったり、ライトが付かなくなったりしてしまいます。基本的にバッテリーの交換時期は3~4年といわれていますが、チェッカーなどを利用してこまめにチェックしておくことをおススメします。
そしてついに廃車ということになった時は、ただ廃車にしてしまうのはとてももったいないです。
廃車にする時は、廃車する車を買い取ってもらうという選択肢があります。
詳しくはこちらの記事を参考にして下さい。
まとめ
車を廃車とする目安は、走行距離が10万キロ、年式でいえば13年を過ぎたあたりが妥当なラインだといえるでしょう。
また、愛車に長く乗り続けたいのであれば、こまめなメンテナンスが必要となります。
そういった面からも、車を維持するための費用と手間が車の寿命を決定するといっても過言ではないでしょう。